皆さんのなかには、「よく噛むことがダイエットになる」といった噂を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?じつは、しっかり噛んで食事をすることで、脳にある「満腹中枢」という器官を刺激して、過食を防ぐ効果が期待できます。
そこで今回は、よく噛むことがダイエットになるといわれる理由と、よく噛むためのコツについて紹介していきます。ダイエットや、お口と身体の健康のためにできることは積極的に取り入れていきたい、と思われている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
この記事を書いた人
HARUCY運営者/歯科衛生士歴14年/歯科食育士認定資格取得/ 長年歯科医院で働いた経験を活かし、皆様に歯科に関する情報をわかりやく解説するWebライター。歯科関連メディアや歯科医院様のブログやLPなどのライティングを多数担当。
目次
よく噛むことで「満腹中枢」を刺激して、ダイエット効果が期待できる◎
よく噛んで食べることで、「満腹になった」という信号が脳にある「満腹中枢」へ送られ、過食を防いでくれます。この「満腹中枢」の働きにより過食を防ぐことで、結果的にダイエット効果が期待できるというわけです。
もし、よく噛まずに早食いをしてしまうと、「満腹になった」という信号が脳へ届く前に食事が終わってしまい、食べ過ぎの原因になってしまいます。
「満腹中枢」を刺激する4つの要因って?
では、どうすれば脳にある「満腹中枢」に、「満腹になった」と信号を送ることができるのでしょうか?
「満腹中枢」を刺激する要因は、以下の4つです。
満腹中枢を刺激する4つの要因
1. 脳内物質の分泌
よく噛むことで脳の働きが活発になり、「ヒスタミン」や、食欲を抑制するホルモン「レプチン」、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」などが分泌されます。これらの脳内物質は、「満腹中枢」を刺激します。
2. 血糖値の上昇
よく噛んで食事をして唾液分泌が促進されると、消化吸収速度も促進されて「血糖値」が上がります。「血糖値」が上昇すると、脳の「満腹中枢」を刺激して過食を防ぎます。
3. 胃の中が満たされて膨れる
食事をして胃が食べ物で満たされて、食べものの消化後にブドウ糖の血中濃度が高くなると、「満腹中枢」に刺激を与えて、過食を抑えます。
4. 体温の上昇
暑い夏は、食欲が落ちやすくなった経験はありませんか?じつは食事中よく噛み、体温が上昇することでも、「満腹中枢」に刺激を与えて、過食を防ぎます。
よく噛むためのコツはある?
「満腹中枢」を刺激して過食を抑え、ダイエット効果を期待するには、まずは「しっかり噛むこと」が大切です。
やわらかくて食べやすい食事を好む方も多いですが、しっかり噛む回数を増やすためには、噛み応えのある食材を選ぶことも大切です。たとえば、筑前煮のような野菜がゴロゴロ入って噛み応えのあるようなメニューを取り入れると、自然と噛む回数が増えます。
また、食欲を抑える幸せホルモン「セロトニン」は、おいしい食事を食べたときにも分泌されます。
コンビニで買った総菜などでササっと食事を終えるばかりではなく、たまには「おいしそうな見た目」「おいしいニオイ」「旨味」などにこだわった「こだわりの料理」を作って食べたり、孤食ではなく家族と一緒においしい食事を共有したりすることも、セロトニン分泌を促進し、過食を防いでダイエット効果が期待できます。